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いきなり、怪しいフードを被った占い師に予言されて変な空間に吸い込まれて飛ばされた先は、見たことも無い不思議な世界だった。
「あのえせ占い師!一体、何者なのよ?」
「それより此処は何処?」
「おとぎ話の世界みたい。」
かなりきれ気味な様子の眼鏡をかけたセミロングの癖っ毛の女子大生は、三人の中で、一番年上。名前は、宮瀬茉優(みやせまゆ)文系女子。
「ようこそ!遠い世界よりおいでくださいました異世界の姫君達。」
「呼ばれた?」
「異世界の?」
「私達が姫君?」
三人は顔を見あわせ困惑する。黒いタキシードに身を包んだ紳士は、三人に失礼が無いように笑顔で彼女達を迎え入れた。
茉優の隣にいる三人の中では一番背は低いが、三人の中では一番しっかり者のストレートヘアのセミロング、目はキリッとしている。茉優の後輩の同じく文系女子。名前は上結香純(かみゆいかすみ)
「ええと、いきなりで驚くのも無理無いけど向こうの世界で黒いローブを被った占い師に予言されてこっちの世界に引き寄せられたのは君達が選ばれた異世界の魔法使いの卵って事だよ。」
「あの、現代の時間はその場合どうなるのですか?私達が此処に連れてこられて三人いきなり行方不明で捜索願い出されてたりしたら大変です。」
「それなら大丈夫!君達がこちらの世界に来ている時間は、向こうの世界に戻らない限り時間は止まってるよ。」
明るく、茉優の問いかけにウィンクして答えるこちらの世界の紳士は三人に警戒されないようにしたつもりだった。
「向こうの世界の時間が止まってる間は、こっちの世界で色々できるって事だよね?」
一人だけ浮かれ気分な女子大生は、かなりの天然で時々ブラックな彼女になるが、普段は明るく柔らかい雰囲気を持った女子大生。それが、彼女の可愛さと二人は思っている(笑)名前は、須雲梨彩(すくもりさ)ボブヘアの茉優と変わらない身長で、茉優とはたまたまバイトさきで出会い意気投合した。
「彼女のいう通りだよ。二人は、まだ疑心暗鬼って所みたいだけど、此処に来た限りは現代の名前は使えない。紹介が遅れたね?僕は、君達三人を案内するように任された魔法王国の11人いる魔法騎士(マジックナイト)の一人、翠のエレメント(生命)の使い手のレイジーだよ。よろしくね。」
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