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かつかつじぱん
「活字。」
「いきなりどうした。」
「なんだい?」
「何が。」
「活字、ってやつは、何が、活、なんだい?」
「活版印刷の、活、だろ?多分。何度でも活かせる字、って意味だったと思うけど。」
「かっぱんいんさつ?」
「世代的に知らないか。」
「それは、河童の川流れとは、何か関係あるのかい?」
「無い。」
「割烹着のインク汚れ、とは関係が?」
「無い。」
「ざっぱんインダス川、とは」
「無い。っていうか、なに飛び込んでんだよ。」
「むー!」
「なんだよ。」
「さっきから関係ないことばっかりなんだよ!なんでそんなに関係がないんだよ!」
「お前が関係無いことばかり言うからだろ。」
「関係がない、とは、いかにも不自然なんだよ。生きてる限り、万物に関係があって然るべきなんだよ。」
「かなり無茶なこと言い始めたな。」
「無茶ではない。粗茶だ。」
「別物じゃねぇか。」
「意味は使われているうちに変わっていくものなのだよ。」
「だからって、無茶と粗茶の意味は変わらんだろ。」
「そうか。それは残念茶。」
「茶を付ければなんでも成立するわけじゃないからな。」
「そう茶?茶会的に茶理が通れ茶茶理茶っこむ、という茶葉があるん茶よ。」
「………、つまり、『そうか?社会的に無理が通れば道理引っ込む、という言葉があるんだよ。』、って言いたいのか?」
「茶解。」
「お茶を解析するみたいだな。」
「話を戻すけど、」
「是非戻してくれ。」
「それは残念茶。」
「そこに戻すな。」
「じゃあ何処に?」
「活版印刷の話をしてたんだから、活版印刷に戻せよ。」
「人件費とか大変なんだよ。せっかく機械化されてるのに。」
「そういうことじゃねぇよ。」
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