鳥籠と言う名の都。

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紅姫(べにひめ)。準備はしてるかい?」 閉ざされた襖越しから聞こえてきたその聞き慣れた声に私は思わず眉を寄せていた。 「お登子(とね)さん・・・。ごめんなさい・・・。私、今日も体調が悪くて・・・」 そんな嘘をできるだけ弱々しく・・・そして、できるだけ申し訳なさそうに口にしてみる。 私のその言葉を聞いた襖越しのお登子(とね)さんは『まぁ!』と心配気な高い声を発した。 いつもと何ら変わらないその襖越しの反応に私はにんまりとしていた。 ごめんね。 お登子(とね)さん・・・。 私はそう心の内で謝って言葉を続けた。
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