そして戦争へ

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銀二と春子は一緒に家に帰ってきた。 「おかえり。あー春ちゃんも一緒だったの」 そんな2人を八重は笑顔で迎えた。 「はい」 「春子と銀二は、なんや、本当の兄妹みたいやなぁ」 「夫婦かもねぇ」 とほほを赤らめながら春子は答えた。 「夫婦かい! ハハハハハ」 なんとおませな事を言うんだと母は笑った。 「じゃあ、ご飯食べんしゃい」 と八重はご飯を付けながら言っている。 「銀蔵は? 」 「あれ? 今、そこにいたと思ったけど」 「探してくる」 「じゃあ、私も」 と銀二が銀蔵を探すのに春子もついて行った。 「すぐ帰ってくるんだよ」 そんな幸せな日々はそう長くは続かなかった。
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