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雪の精
あの日、僕は感じた...
その日は、僕が6歳で生まれて初めての雪が降った日。
「ユイト、外に来てご覧。」
お父さんの声だ。
「わあ!雪だわ...なんて綺麗なの...」
そしてお母さんの声もする。僕は外に出てみた。
ガチャ――
サクッという音がして、下を見ると、
そこには真っ白な雪が僕の足を埋め尽くしていた。
とてもふわふわしていて、まるで、雲の上に立っているみたいだった。
「お父さん、お母さん。これ、何?」
「そうか。そうか。ゆいとは初めてだったな。」
「ユイト。これはね、“雪”って言う自然に降るものなのよ。」
「ゆ、き?これが...?」僕は初めて見た雪に戸惑った。「触ってご覧。」とお父さんが言い、
積もっていた雪に少しだけ、触れてみた。
「わあ!!!すっごく冷たいけれど、ふわふわしてる!」僕が触った初めての雪は、
冷たくて何処と無く、寂しさを感じた。
「さ、ユイト。あなた。寒いし風邪ひくからお家に入りましょう。」「そうだな。よーし、暖炉で温まろう、ユイト。」
「...まだ外で遊んでる。」僕は寒くて早く家に入りたかった筈なのに、外で遊んでいた。
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