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月曜日。
和成くんと途中まで登校したひらなりくん。
「ねぇ、にいちゃん」
「ん?」
「ぼくは、にいちゃんのために元気になったでしょ?」
「うん、偉いな」
「うん。にいちゃんは、誰のために元気になるの?」
真っ直ぐ見上げて聞く和成くん。
「ん?にいちゃん元気だそ?」
「んーん。にいちゃん、最近元気ないよ」
断言されてちょっとドキッとしました。
「そうか?」
「うん」
「じゃあ、オレは大好きな和のために元気にならないとな!」
「ぼくのため?」
「そう」
「約束だよ?」
「うん、約束な」
指切りげんまんうそついたらはりせんぼんのーます、ゆびきった!
元気よく歌った和成くんは、行ってきまーす!と走って行きました。
笑顔で和成くんを見送ったひらなりくんは、高校に向かいます。
「嘘ついたら…」
大好きな和に嘘ばかりついてるオレは、針何本飲んだら良いんだろうと思いました。
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