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「城の外は第三師団が守る。第一師団は各関所へと既に配置済みだ。街警に第二、第五師団を向かわせている。第四師団は予備部隊だ」
「ファウスト、ランバートをパーティー会場に入れよ。給仕をさせる」
シウスの言葉にファウストは嫌な顔をした。これにはルイーズも多少引っかかったようだが、大きくは言わなかった。
それというのも昨年ランバートは近衛府の手伝いをした。その時にルイーズはランバートの有能さを認めているのだ。
「一流迎賓館でも通用する者じゃ、城でも十分にやれる。あれは目端が利くからな、何かがあったときに直ぐに動ける」
「…分かった」
あまりさせたくはないのだが、こうなると仕方がない。なにせ時間の余裕がなく、打てる対策が少なすぎる。やれる事をやらなければならない。
場はバタバタと動き始める。全ては今を乗り切り、襲撃者を捕らえる為だ。
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