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「菅野はともかく、さくらには昨日言っただろ」 「だって忘れてたんだもん。ていうか、1人でやっても分からなかったと思うし」 「そんなの、電話してくれれば」 「えっちゃん、寝たら怒るじゃん」 「大丈夫。出来るまでは寝かせないから」 今回の“ドキッ”に限っては、恐怖によるものだと思う。 美桜はひやっとしたみぞおちに手を当て、駄々っ子のように口を尖らせた。 「鬼」 「その代わり普段甘やかしてるだろ」 「……なんか違うー!」 「はいはい。もういいから、手動かせ」 2人が騒いでいる間に写し終えた凪は、苦笑しながらも慣れた様子で美桜を宥める葵を眺め、何とも言えない表情を見せた。
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