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激しい羞恥心に襲われて、私は彼の顔を直視することはができず、ぷいっと横を勢いよく向く。
その時、自分の胸が大きく揺れる違和感を覚え、なんにも包まれていない素肌のままだったことを思い出した。
「あっ、やだ……!」
自分のあられもない姿を見て、急いで両腕をクロスして隠す。
そして思い切りもう一度、彼がいる布団の中へと逃げ込んだ。
「なんだ、残念。もうしばらく今の状態でもよかったんだぞ」
「バカ言わないで頂戴! 風邪をひくわ!」
「いい眺めだったのに」
「そ、そんなの知らないわよ……!」
そう言いながら、高柳は私を引き寄せて抱きしめ直すと頭をぽんぽんと軽く叩き、布団をちゃんとかけ直してくれた。
一人慌てている自分がとても恥ずかしくて、両手で顔を覆い隠してしまう。
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