高柳&凛子夫婦のお話(1)

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「はぁ……?!」 結局するのね!! と口答えしようと思ったら、強引に頬を掴まれて振り返され、強く唇が重なった。 もう一度重なった嬉しさと、彼の思い通りにされている悔しさで心中は複雑だけど、求められた喜びで身体は素直に言うことを聞き、うっとりと瞼を閉じてしまう。 一度強く重なると、あとは優しく何度も角度を変えながら重なりが続く。 強張った肩も脱力感の方が勝ち、彼の身体に寄り添い甘え始めた。 「んっ……」 唇の僅かな隙間から甘い声が出ると、高柳は私の身体を自分の方に向け、腕を背中に回してしっかりと引き寄せた。 引き寄せられれば自然と腕は伸びて、彼の首に両腕を回す。 もうお互いの動きに慣れているからこそ、私は彼の次の行動をわかっていた。
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