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ちなみに6枚あるようです。少数精鋭ですねえ。同じブランドでフェイスタオルも10枚あるようです。なぜ数えたかというとパントリーに綺麗に並べられてました。
(几帳面ですよ!)
その人が、ふわふわのタオルで私を丁寧にくるんでいる。
いつも心温まる対応をしてくれる。
この心地よい安心感が、いわゆるセックスで壊れるのが私は怖かったのだ。
こんなに望まれていても怖いものは怖い。
でももっと愛されたい、とも願っているのだ。私は贅沢なのだ。
「……」
私の髪の毛を、例のふわふわフェイスタオルて桜月さんは拭いている。
わしゃわしゃ、じゃなくて、2枚使って一枚は全体を、もう一枚はひとふさひとふさ挟んで押し当てている。10枚のうちの2枚ですよ!
私は両手を伸ばした。
「ん?」という顔をしている桜月さんの首に両腕でしがみつく。タオルがずれそうになった。
「好き……」
私は耳元で囁いた。
「やっぱりあなたが全部好き……」
好きです、桜月さん。
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