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彼の家に初お泊まり。
なかなか会えないので
いっそ宿泊しよう、ということになった。
でも
あらかじめ、彼から宣言があった。
「ただのお泊まりだからね」
しっかりと確認された。
「あなたは純粋過ぎるからね、
おいそれと手を出せません」
したがって
パジャマパーティー、です。
女の子同士みたいに
お菓子持って行って
お喋りして、寝ちゃう感じ。
(でも私、女の子同士ですら、パジャマパーティーしたことないや)
…ハードルが高い、と思いつつ、
洗顔用具や着替えを持ち、
いざ!
桜月さんのおうちへ。
「お、お邪魔します」
「はい、どうぞ」
中から良い匂いがした。
「ミートローフとチシャのサラダ作ってる」
「わあ」
「クリームシチューは出来てる」
「……すごーい」
どうしよう
私が持ってきたのは
カラムーチョです…。
「…」
たじろぐ私に桜月さんは
心底面白そうに笑う。
「先にお食事にしましょうか」
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