アナタ

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※  僕はその後から、ソイツの事をずっと調べた。  そして見つけた、彼女を。  最初は妹を殺した男に近づくためだった、泣いている彼女を偶然見つけた時にこれはチャンスだと思った。  僕に好意を持った事も。  こちらとしてはそれが好都合だと思った。そう、ただそれだけだと…… 「かわいいよ」 「素敵だね」 「好きだよ」  そんな言葉を投げかけているうちに、僕の心は本当に…… 「えっ?」  だから君の手を拒んだ時、僕の心は傷んだ。 「ごめんな。けど、僕は君が幸せになるのを待ってたんだ」  たしかにそうだった。  けど…… 「今の君は幸せだろう? 世界中の誰よりも」  ……僕もそうだ。  妹の事を忘れられたら……君のお兄さんの事を忘れられたら……こんな出会いじゃなかったら…… 「大好きだよ、ハナ」  それと……ゴメンね。  涙が夕日で赤くなって、綺麗だな……  
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