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「事件のことは警察に任せろ。今現在も捜査は続けられているんだ」
「警察なんかあてになるもんか! 十三年間、なにもできなかったくせに」
「なにもしてないわけじゃない。専従班が血眼になって犯人を捜している。オレも個人的に事件のことを調べてる。……情けないことにオレの力では大したことはできないけど。でもおまえが危険なことをすることだけは許さない」
「…………」
俊は唇を噛みしめて、桐谷を睨んだ。
「俊、アンダーグラウンドの世界はおまえが思っているより深い。とてつもなく深いんだ。おまえはまだその表面を軽く撫でただけに過ぎない。……おまえがどれだけ綿密に計画を立てて復讐をしようとしても、絶対に不可能だ」
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