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それは桐谷との決別の言葉のはずだった。
だけど。
「オレは許さない。俊、そんな生き方はやめるんだ」
桐谷のほうもあきらめなかった。
「いくら先輩でもオレの生き方まで決める権利はないでしょう? もう放っておいてください」
俊は自分の中にまだわずかに残る迷いを断ち切るように、きっぱりとそう告げた。
「放ってなんかおけないよ、俊。オレはおまえが好きなんだ。中学の頃からずっと、……愛してる」
「先輩……」
彼の突然の愛の告白は、俊の心を大きく揺さぶった。
断ち切ろうとした迷いが再び俊の心を縛り始める。
決意と迷いがせめぎ合う。
十三年間も復讐を誓い生きて来たのに、再会して数カ月しか経たない桐谷の存在が、俊の心を大きく乱していた……。
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