雨のち晴れ

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早く出たいのを我慢して、ちゃんと暖まったところでお風呂を出た。 リビングのテーブルにアルバムは置いてあったけど、求めていた姿はなかった。 「どこ…?」 「…こっちだよ」 ポツリとつぶやくと、奥の部屋から声がした。 その声に導かれるように部屋のドアを開けて、視界に入った彼の背中に抱きついた。 「何してたの?」 「見てみなよ」 ついと、上を指さされてその方向に目を向けた。 「ぅわ…」 「雨のあとだから綺麗でしょ?」 滅多に見る事のできない星空が広がっていた。
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