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つき合って1年か2年くらいで 他に彼女がいることが発覚した。 時々、冬人は私の部屋にいても 『今日は自分の部屋に戻る』と、帰ってた。 友達が来るから、っていう理由で。 その日は冬人がスマホを忘れて帰ってしまって 私はタクシーで届けることにした。 そうして、彼の部屋で彼女と鉢合わせた。 嘘でしょ それしか思えなかった。 冬人は その頃にはもう ほぼ毎晩、私の部屋にいた。 彼女は、私より3年も 冬人とのつき合いは長いという。 『またなの?!』 そう言って、冬人の頬を張ると 彼女は部屋から出て行った。 何度も、こういうことしてるんだ... ショックだった。 テーブルには、もうひとつ 冬人が使ってる物と同じスマホがあった。 カバーまでが同じ物が。 『彼女とは別れて、小夜のとこに行くところだった。でも、なかなか別れようって言えなかった』 冬人は私に、そう説明した。 『俺、毎晩ちゃんと帰ってるだろ? 小夜のとこに。 あの女からは金借りてるから、なかなか切れなくて... この部屋の頭金もあの女が出したし』 私もお金は出してた。 外で食事をする時、冬人が欲しい物がある時に。 『お金を、返せれば 別れられるの...?』 私はバカだった。とても とても。 『うん、でもそれは俺が自分でなんとかする。 今日ちゃんと別れ話して、小夜のとこに行くから 待っててほしい』 その朝、冬人は私の部屋に戻ってきた。 『ちゃんと話したよ。持たされてたスマホも返した。やっと終わったから。ごめんな』 どうして あの部屋を解約しないのか そういうことも聞いたと思うけど 適当に ごまかされて、それを信じた。 だって、私を選んでくれたから。 長いつき合いの彼女より。 見たくないものは見なかった。
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