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風吹「うん? 」
私は、どこかの小料理屋の一段上がった、畳で起きた。
風吹「どこ?・・・」
カウンターの向こうで、綺麗な熟女が洗い物をしていた。
史華ママ「あら。気づいたかしら」
風吹「ここは? 」
史華ママ「私のお店よ。あなた、すごく酔ってたから。ほら、お水よ」
風吹「ありがとうございます」
と言って、コップを受け取り飲んだ。
風吹「ゴホゴホ」
史華ママ「まーゆっくりの飲まないと・・・」
風吹「うぐうぐ」
史華ママ「何があったの? 」
風吹「え? 」
史華ママ「女がこんなにお酒に溺れるなんて、男しかないでしょう」
風吹「いえ・・・今日、再会してしまって・・・」
私は、今日始めて会った人なのに、何か、姉ような、母ようにも感じられた。だから、今まであったすべてを話した。
史華ママ「彼はずっとあなたを待っていたのねぇ」
風吹「いえ。そんな訳ないです。だって、もう結婚しているし・・・」
史華ママ「結婚なんて、形式的なものじゃないの。心とは裏腹よ」
風吹「心とは・・・」
史華ママ「結婚する人や付き合う人は自分で決められる。たとえどんな人でも。でも好きになる人は決めれないのよぉ! でも好きになる人が幸せになれる人ならいいのにねぇ。必ずしもそうではないから。だから、結婚は打算的に考える人も多いのよ」
風吹「確かに・・・」
私もそうだと思いだしていた。
史華ママ「それにあなたは他人に思えなくて。私も好きになった人とはうまくいかなくてねぇ。」
風吹「そうなんですかぁ」
史華ママ「彼は反社会的勢力だったから・・・」
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