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「いいって、いいって。僕は街をブラブラしてみるよ。
後でチェスハの店で合流しよう。」
「うん、わかった。行ってくるね。」
そう言うと、ミウはお城に向かって走り出した。
「さて、どうしようかな?このお金が使えたら良かったのに…」
僕は鞄から財布を取り出し、中身を見た。すると、
「あれ?なんだこれ?」
財布の中身のお金が、見たこともない硬貨やお札に変わっていたのだ。
僕は硬貨を1枚取り出し、書いてある文字を読んでみた。
「1セ…ン…チ?そうか、これがこの国の通貨なんだ。たぶん言葉がわかるようになった時、一緒に変わったんだな。
これならなんとかなりそうだ。」
それから僕は街を一通り見て回ったあと、あることを確かめる為、馬車に乗せてもらい、湖のほとりに向かった。
馬車には危険がないよう、離れた所でまっていてもらい、そこからは歩いて湖にいった。
そして湖のほとりに着くと、足下にある小さな水溜まりに指を浸け、舐めてみた。
「うえっ!ペッ!」
僕はすぐに吐き出した。しかし、それと同時に僕の予想は確信に変わった。
「やっぱりそうか…」
僕はすぐに街に帰り、チェスハの店で、ミウが来るのを待った。
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