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チェスハが僕に訪ねてきた。
「とりあえず、泊まるとこを探して、しばらくこの街にいるよ。ちょっと調べたい事もあるし。」
「わざわざ宿なんかに泊まらなくても、ここに泊まればいいじゃん。」
「え?ここに?」
すると今度はミウが割って入って来た。
「ダメ!絶対にダメ!チェスハと一緒なんてダメ!」
ミウが僕の腕を掴みながら叫んだ。
すると、チェスハが、
「冗談だよ、冗談。アハハハハ!」
「も~!チェスハったら!」
「ミウはお城に泊まるんだよね。」
「うん、そういう決まりになってるから。」
ミウは少し残念そうだ。
「泊まる宿が決まったら、お城に行くよ。呼び出してもらうから安心して。」
「うん、わかった。待ってるね。」
「オッホン!だ~か~ら~、イチャイチャしない!」
「アハハハハハ…」
それから間もなく、ミウはお城に帰って行った。夕飯の支度やら、いろいろやることがあるらしい。忙しい合間を縫って、僕に会いに来てくれてたのだ。
僕も夕方には、チェスハの店を出た。
泊まる宿を探すためだ。昼間、街をブラブラした時に、何軒かの宿屋の看板は見かけていたので、とりあえず、片っ端から訪ねてみた。すると、
「ごめんね~、部屋があいてないのよ~。」
「悪いな兄ちゃん、満室だ。」
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