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ところでタロウ、先程セオシルが言った、「イサーチェ」の事も嘘だったのか?」
「い、いやそれは本当です。イサーチェさんの事を伝えに、王子に会いに来たんですよ。絶対に王子が心配してると思って…」
「ほ、本当か!?タロウ!!イサーチェの居場所を知っているのか!?」
「はい。イサーチェさんは、今、僕の家に居ます。」
「何だと!タロウの国に居るというのか!?
しかし、タロウの国行くには、あの洞窟の壁を通らねば行けぬはず、何人もの人が試したが、誰1人として入れた者は居なかったはずだ。」
「はい、その通りです。でも1人だけ通った人が居たでしょ。」
「1人だけ…?」
「僕をこの国に連れて来た『ミウ』ですよ。」
「お~、ミウか。確かにミウだけは、何故か壁を通る事が出来た。
ん?確か、今、ミウはタロウの所に、チェスハの使いとして行っているはずだが?会わなかったか?」
「会いましたよ。いきなり来るからビックリしたんですよ。今、ミウも僕の家で暮らしてます。」
「ほう、それは良かった。ミウもタロウが居なくなって落ち込んでいたからな。」
「実は、ミウが僕の国に来るとき、コッソリとイサーチェさんが後を付いて来てたみたいなんですよ。」
「何?イサーチェがミウの後を?」
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