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「イサーチェさんに聞いたんですけど、僕が居なくなって、王子に元気が無くなったから、僕に会ってこの国に帰って来るように説得しようとしたみたいなんです。」
「イサーチェにまで心配をかけていたのか、本当に私は情けないヤツだ…」
「王子、そんなに自分を攻めないで下さい。どうやら『あの壁』は、この国の未来に関係した者だけが通る事が出来るみたいなんですよ。
ミウが僕を連れて来た事で、この国は大きく変わったでしょ?」
「確かに、タロウが来てからというもの、前国王の悪事も潰え、さらに『ジャム』や『オサケ』『マヨタロウ』のおかげで国は何倍にもなった。
ということは、イサーチェがこの国の未来に関係してるということか?」
「やっぱり『マヨタロウ』のままなんだ…」
僕が小さく呟くと、
「ん?何か言ったか?」
「い、いやいや、何でもないです。
確かにイサーチェさんは、この国の未来に関係があるかもしれません。
それどころか、王子の未来にも大いに関係があると思います。」
「私の未来に?それは一体どういう事だ?」
「その答えの前に、1つだけハッキリさせたい事があるんですけど…」
「ハッキリさせたい事?なんだ、言ってみろ。」
「王子はイサーチェさんを愛してますか?」
すると王子は、ビックリしたように、
「な、なんだ、突然…。」
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