536人が本棚に入れています
本棚に追加
/684ページ
第四章〔1000人の勇者!?〕
〔「ただの太郎」でも、この世界を救えますか?〕
第4話〔1000人の勇者!?〕
「ようこそ、私達の世界「ユーリセンチ王国へ。」
僕たちが居たのは、小高い岩山の中腹だった。
僕は初めて見る景色に興奮したのか、地面に足が着いてないみたいだ。気を抜けば飛んでいってしまうんじゃないかというぐらいだった。
そんな僕の手を取り、ミウは1つの山を指差し、
「ちょうどあの山の向こうに、私が住んでる街があるの。」
僕はぐるりと回りを見渡したが、湖らしき物は見当たらなかった。
どうやらここは、湖の中の国らしい。
僕たちは山を降り、道らしき所を歩いていた。
すると、後ろから馬車がやって来て、なにやらミウとおじいさんが話をしていた。
横で聞き耳を立てていたのだが、初めて聞く言葉で、たぶんこの世界の言語なのであろうと理解した。
馬車のおじいさんは、ミウと話ながらも、チラチラと僕の方を見ていた。
それもそのはずである。この世界にくれば、この世界用に変わるだろうと思っていた服装が、何も変わらず、Gパンにトレーナー、そして革ジャンだったのだ。
ちなみに、この革ジャンも父さんの形見だ。
するとミウは、僕に近づいて来て、
「街まで乗せてくれるって。」
最初のコメントを投稿しよう!