0人が本棚に入れています
本棚に追加
たった一機のブレイブナイトによって世界大戦は終結し、民衆には「英雄の黒騎士」として黒いブレイブナイトを崇めた。しかし、各組織の要人、軍人には「恐怖の黒騎士」として恐れられ、ブレイブナイトはやはり戦場を一変させる代物だと世界は再認識した。
各勢力が「黒騎士」確保に動き出す中、匿名の人物から世界中に向けて最先端の科学と魔導が公開された。それは各勢力が大戦の果てに求めたものであった。そして公開された技術によって作り上げられたブレイブナイトは戦場で観測された黒騎士の戦闘力を上回っていたものの、稼働時間の一点のみにおいて大きく下回っていた。黒騎士が持つだろう稼働時間の秘密を探るため、各国は黒騎士を探し回ったが、ついに発見はされなかった。
大戦中、黒騎士によって戦力の大半を失った各国は、互いの戦力を補完するため、唯一戦争に参加しなかった旧時代に日本と呼ばれた国を中心に「国際相互安全保障連合」を設置。一部の非参加国群を除き、軍隊は統合された。大戦の非参加国であり、戦争経済により莫大な利益を得た日本は、相対的に世界で最も経済力のある国になった。しかし、各国は相互補助の観点から、ブレイブナイトの開発とその研究成果の共有、その資金の提供まで日本に求めた。戦争に関わっていない日本からすれば、無条件に金を出し、その成果まで要求される、謂れのない強盗に等しい要求だったが、日本は快諾。さらにそれに上乗せで、パイロットの養成機関の設立を宣言。各国が参加しなくとも実行するとまで宣言した。世界一資金の潤沢なブレイブナイトの研究機関と紐付けて運営するとも言われては参加しないわけにはいかない各国は、パイロットの思想に影響のある教育はしないと約定を定めるとともに、養成機関の設立を承認した。
最初のコメントを投稿しよう!