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同時に先発隊のクニが指揮する雲山改が動いた。ばりばりとフェンスを押し破り、空軍基地内部に潜入していく。
ドスッドスッという腹にこたえる低い発射音は敵の竜樹7型だった。速力では雲山改に到底及ばないのを理解しているのだろう。3脚を固定して、砲台として利用している。先手必勝の精密射撃にかけたのだろう。
マルミが叫んだ。
「ミサイル着弾します! これで援護班のミサイル全弾撃ち尽くしました」
「了解だ。サイコも攻撃開始してくれ。突入後は空港内部のチェックポイントを撃破」
視点をジャングル上空に切り替えた。サイコの指揮する伊班は、クニとは比較にならないほどの速度で、すでに空軍基地内に侵入していた。対応する敵兵力はこちらとほぼ同数だ。サイコが叫んでいる。
「そんなポンコツでわたしたちをとめられると思ってるの」
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