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感覚派で天才肌のサイコの射撃は凄まじかった。装甲車の分厚い金属装甲板を機銃弾の速射でめくるようにはがしていく。
そのとき敵兵力の中心部が、ミサイルの集中着弾で火の球になった。一瞬ふくれあがった巨大な火球はすぐに黒い爆炎の塊(かたまり)に変化する。
タツオは伊班と呂班のふたつの戦場を高空から見おろしていた。距離にして450メートルほど離れている。先に動いたのは伊班だった。
サイコとテルの指揮する雲山改の動きは目をみはるようだった。4脚の最大出力でジャンプし、ミサイルの爆風のなかに飛びこんでいく。
敵はさぞ驚いたことだろう。一瞬にして半数の装甲車と戦闘ロボットを失い、爆風が収まったときには目のまえに雲山改が出現しているのだ。
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