訪れた変化

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『登録、ありがとうな』  明からのメッセージ。短い言葉に何故か胸がときめく。  小さい頃からずっと一緒にいた幼なじみ。それなのに気が付けば、明と話すときには何だか妙に意識するようになっていた。  いつの間にか変っていた自分の中のもの。それでもその変化はなんだか心地よいものだった。 「さよなら、平成、お疲れ様」  そう夜空に呟いたとき、気恥ずかしさとともに、散らかっていた心の中に、風が抜けたような爽やかさと穏やかさが訪れた。 「美佳ー!早くしなさい!」  母の催促の声がした。ヤバい、あの声は本気で怒る寸前だ。 「聞こえてるよ!」  慌てて窓を閉め、部屋から出る。  新しい時代の幕開けは、ただの日常で、それでも、ほんのちょっぴり特別だった。 【 了 】
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