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「あいつを…天童穂積を見つけて下さい」
「…わかりました。
お任せください」
「ありがとうございます」
「それで、
どのコンビに依頼致しますか?」
☆
『零。
お前いま、
どこにいる?」
『はぁ! 学校に決まってんだろ。
高校生だぞ俺』
一夜零は、
授業中に突然インカムに聞こえてきた蜩朧の声に、
呆れながらも返事を返す。
零は、
BLACK BIRDの一員である前に、
普通の高校生でもある。
だから仕事が無い時は、
普通に高校生活を送っている。
インカムは、
特殊なやつを使用しているのでばれる事はない。
『零。
仕事だ』
普段自分が学校に居る時には、
絶対連絡をしてこない朧が自分に連絡をしてきた。
これだけで、
今回の仕事がいつも以上に大変である事を察した。
『すぐ行く。
どこに行けばいい?』
『もう向かってる』
零が窓から外を見ると、
見覚えのある男性がこちらに向かって歩いて来ていた。
「先生」
「一夜くん。
どうかしましたか?」
黒板に字を書いていた授業中だった先生が、
零の方を振り向く。
「すみません。
急に気分が悪くなって保健室行って来てもいいですか?」
演技で気分が悪くなったふりをする零。
仕事でたくさん演技をしているので、
こんなのは、
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