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『大丈夫?』
「あぁ……すみません。
はい、
大丈夫で~す」
(折角、
面接まで行けそうだったのに……)
社長に謝る。
けど、
言葉が少し、
おかしい。
『一夜君、
そんなに緊張しなくていいよ』
自分が、
落ち着くように優しく話しかけてくれる黒鳥の声に俺は、
なんとか落ち着きを取り戻す。
「すみません。
初めて面接まで行ったので」
『初めて?』
自分の言葉が不思議だったのか、
黒鳥が聞き直してきた。
「はい。
今まで電話した所は、
自分が中学生ってだけで相手にもして貰えませんでした。
けれど、
それはしょうがないと思います」
正直に理由を語ると再び、
三十秒間電話口が無音になった。
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