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愛に瓜二つかと、一瞬思ったが。そんな次元の話では無い。
簡単にいうと、声質と顔。
全てが愛だと悟った、俺は流石に科学の現象で説明がつかない事が起きると、唖然としてしまう。
腰を下ろしていたが、直ぐに立ち。足を引く。
「あれ? どうしたの?」
不思議そうに俺を見つめる愛を演技かと疑うが、復讐などの嫌悪感は一切出していない、これが演技だったら大女優並みの演技力だ。
人間の目というのは無意識に人を追う。
それと同じく、演技でも瞳の奥に眠っている。恐怖、復讐心、嫌悪は隠しきれるものでは無い。
いや、最早。愛とは人間なのだろうか。
そこまでの論理に飛んでしまう。
「いや、愛なんで……」
不覚だった、焦りから出る失敗は唖然としていた俺の口を勝手に動かす。
「えっ! なんで名前知ってんの!? あれ、知り合いだっけ?」
「お二人は知り合いなのですか?」
西崎が間に入ってくる。
「うーん、あった事がるような気もするけど。思い出せないだよね」
俺も今の今まで、愛の存在など忘れていた。
こいつの残骸はしっかりと目にしたはずだ。
脳内に声が響く。
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