警視庁第十九課 『切り裂きジャックの復活』

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 一旦、彼らに警視庁に戻るように指示があったのは、十七時になろうかという時刻であった。 「おかえり。証言から、犯人らしき人物が浮かび上がった」  布井は三人に顔写真を配る。 「キャルビン・フォールズ。全世界で指名手配されている犯罪者だ」  湊人は眉間にしわを寄せた。 「どうして指名手配犯が、日本に入国したんですか」 「恐らく、それもヤツの仕業だろうな。今回の事件には、ヤツが積極的に関わっていると見てよさそうだ。……湊人、いけるか?」  湊人はうなずく。 「大丈夫です。湊人には、俺たちが付いてますから」  翔大が満面の笑みで、湊人の肩に手を回す。  湊人は、キャルビンの顔写真を見つめる。  その視線は、頬の深い傷に注がれていた。
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