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「安心しろ、お前の親父さんを奪ったヤツは、必ず捕まえる」
自分がその子どもと同じ立場だったときに、チーフからかけられた言葉。
湊人は同じ言葉を言って、パトカーに乗り込んだ。
「……やっぱり思い出すかい。あんたの親父さんのこと」
いつの間にか戻ってきていた翔大が、後ろから話しかける。
「ああいう子どもを見てしまうと、自分と重ねてしまう」
「そうか。でも、湊人は一人じゃない。俺らがおるんやから、ちゃんと言ってほしい」
「分かったよ。少しは、他の人を頼る」
湊人は穏やかな顔で、そう答えるのだった。
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