警視庁第十九課 『切り裂きジャックの復活』

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 彼らにはもう一度、警視庁に戻るよう指示があった。 「ただいま戻りました」  部屋には、下谷(しもや)小晴(こはる)成田(なりた)刑事がいた。 「情報を共有しようと思ってな。今回十九課は捜査に加わってる。まあ、仲良くやろうや」 「そうですね。じゃあ、こちらからでいいですか」  小一時間で、彼らの情報交換は終わった。  二つの事件での被害者は五人、そして死亡したのは一人、四人は同じ病院で入院している。  新しい被害者、岡崎(おかざき)俊祐(しゅんすけ)は、首を切りつけられた。  たまたまこの日、ネックウォーマーをしていたので、かすり傷程度で済んだ。  俊祐も、周囲にいた人の証言も、犯人は四十代の男性、紺のジーンズに黒のジャンバーを着用していたという。  つまりは、キャルビンがここで殺人を犯した事は間違いない。
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