警視庁第十九課 『切り裂きジャックの復活』

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「次の場所、目的地が分かれば、第三の事件を防げるかもしれない」  湊人の呟きに、小晴が反論する。 「でも、この事件は通り魔です。目的地なんてあるのでしょうか」 「ある。だって、この事件は……」  十五年前の事件と、同じ場所で起きているんだから。  ニュースで、ワイドショーで取り上げられなくなると、人々の記憶から事件は消えていく。  だが、被害者は、遺族は。  彼らは、置き去りにされる。  彼らは心に傷を負ったまま、残りの人生を歩いていく。  その背中に、重い重い十字架を背負って。
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