警視庁第十九課 『切り裂きジャックの復活』

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 東京国際空港、通称羽田空港は、一日に約二十万人が利用する巨大な空港だ。  その中の一外国人を見つけるというのは、非常に困難であろう。  湊人たちは応援を要請し、空港内をくまなく捜索する。  搭乗ゲート、待ち合わせ席、バス乗り場――  だが、そこにキャルビンの姿は無かった。 「一歩遅かったか」  滑走路に向かう小型の飛行機を見て、湊人は呟く。  刹那。  小型飛行機が轟音を立てて、四散した。 「な……」  炎を上げる小型飛行機を前に、湊人が呆然と佇んでいた。
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