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「今回起きたのは、通り魔事件だ。通行人三人を刺した後、犯人は逃走。現在行方を追っている状況だ」
遊星が必死にメモを取る隣では、湊人が拳を握り締めていた。
「まずは、被害者に接触してもらいたい。幸いにも、彼らは全員無事だった。入院している病院で、詳しい犯人の情報を聞き出してもらいたい」
「了解です」
部屋を出て行こうとする翔大の背中に、布井が声をかける。
「翔大はまず、髪の色を染めてこい」
布井は黒の洗髪料を投げてよこす。
「やっぱり、ダメですかね」
「俺は別にいいと思うが、上がうるさくてな」
翔大は自分の金髪をつまみ、名残惜しそうに見つめた。
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