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「天気予報ではそう言ってたわね。でも、夜半過ぎからちょっとよ。」
「ふぅん。」
そう言ってちえは窓から遠くを見つめた。
祖母は部屋の時計にちらりと目をやると、不満げなちえを諭す。
時計の針は9時半を回っていた。
「ほら、明日も学校なんだから早く寝なさい。」
「……はぁい。」
煮え切らない返事を聞いた祖母は、ちえの部屋を後にした。
再び部屋で一人きりになったちえ。
今日誕生日を迎えたとは言え、まだ10歳。
眠い目をこすりながらちえは窓の外を見上げた。
雲一つない夜空は6年前のあの日と同じく、
満点の星をまたたかせていた。
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