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「タイツ脱いだのか?」 「え、と…はい…」  いつもはタイツやストッキングで覆われた太ももが、今はその白さを晒している。  透哉は思わず、左手でその白にそっと触れた。 「ひゃ…!」  びくりと真綾の全身が揺れる。  初めて触れる訳では無いのに、透哉も、真綾も、いつも以上に鼓動を高鳴らせていて、部屋の温度は上がっていく。  透哉が繋いでいた右手をぐ、と引っ張ると、真綾の身体は簡単に透哉に覆い被さる形になった。 「やばい、かも」  真綾の耳元と透哉の口元が触れそうな距離で、彼はいつもより熱っぽい吐息でそう告げた。  思わずついた真綾の右手が、透哉の肩をぎゅ、と掴んだ。  そのまま、透哉は真綾の耳に唇でゆっくり触れる。始めはなぞる様に。唇で、耳の形を確かめるみたいに、耳の際を辿る。 「…あ」  漏れる真綾の声は既に湿っていた。  耳たぶを唇で挟んで軽く引っ張る。と同時に、反対の耳へと右手を這わせた。耳の穴に中指で触れると、鼻から抜けるような嬌声が上がった。  ほぼ全体重を透哉に預けた状態で、真綾はただ声を出すだけだ。  唇を一旦離し、舌で耳の穴を塞ぐ。両の耳を舌と指で塞がれ、期待に震えた真綾の声が、彼女自身の頭の中で響く。 「や、だ…これ、」  真綾の手が震える。挿し込んでいた舌を、今度は耳の縁へ移動させ、先程唇でしていたようになぞっていく。右手は耳たぶを捏ねて弄ぶ。  じっくりと耳を愛されて、真綾は立っていることも難しくなり、遂に膝が崩れ落ちた。  透哉は最後にわざとらしく、ちゅ、と音を立てて耳にキスをした。真綾の顔を見れば、高揚した頬を染め、扇情的な瞳が彼を捉える。  透哉は真綾の腰に両手を回し、抱えるようにして体制を変える。180度向きを変えると、ベッドの向こう側には遮光カーテンが引かれた窓があった。  真綾をその窓に背中で寄りかからせ、透哉もベッドに乗り上げる。体育座りになった真綾の、無防備な太ももの先にちらつく布が、透哉の征服欲を掻き立てた。
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