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「よし。じゃ、改めて…おつかれさまー!」
「…おつかれさま」
「…………ふー…いやーなんか学生に戻ったみたいだなー」
「いや私は全然戻れないんだけど。広瀬くん全然違うし」
「そっか、ごめんごめん」
「…仕事の帰りなの?」
「んー、まあそんな感じ。帰り道ではないんだけど」
「…?」
「実は佐伯さんの隣に座るために1回山越まで行ってる……っていうのは嘘で…」
「…うん」
「山越に妹が引っ越して来てて、いろいろ大変そうだから、仕事終わりに手伝いに行ってる」
「そうなんだ」
「…っていうのも嘘で、…」
「もー、なに?」
「俺が山越に引っ越すから、荷物の整理してる」
「…ほんと?」
「これはほんと」
「へー、大変だね」
「会社近くなるし、家賃も安くなる」
「いいね~」
………………
………………………
………………………………
「……ね、……佐伯さん」
「ん?」
「この前言った通り、俺、佐伯さんのこと好きで、付き合ってほしいんだけど」
「…それは…」
「ほんと」
「……………なんで?」
「好きだからだって言ってんじゃん。電車で見たとき運命だと思った。…もう会えないと思ってたから」
「…う、うんめい……」
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