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ー週が明けて、月曜日ー
「葛西隆人君は、この度転校する事になりました」
担任の乾いた声が、教室内に響く。
殆どのクラスメートは、僕を恨めしそうに見ていた。
それはそうだ。
この、生き地獄の様な学校から、正当な理由で抜け出せるのだから。
簡単なあいさつだけ済ますと、僕は校門の前に停まっている、両親の待つ車へと急いだ。
「もういいのか」
「もっとゆっくりお話してきてもよかったのに」
何も知らない両親は、呑気にそんな事を言っている。
ふと校舎に目をやると、既に授業が始まっているせいもあるけど、窓際に集まって手を振るクラスメート、なんていう光景はそこにはなかった。
別にいいんだ。
仲のいい友達が居なかった訳ではない。
でも、ここではこれが普通の事なんだから。
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