恋人昇格はまだまだ遠い…

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部屋に差し込む明るい光で目を開ける。 あの後、どうやら寝ていたらしい。 電気スタンドの近くに置いていたスマホで時間を確認すると、まだアラームが鳴る時間よりも随分早い。 二度寝する気になれなくて、会社に行く為の身支度を少し念入りにすることにした。 いつもバタバタして、寝癖が付いたままとか恥ずかしい思いもしてるし…。 たまにはキッチリしてる俺も見てもらわないと! 一応いつもより時間をかけて用意はしたけど、問題は万琴さんとどんな顔して会えばいいのか…。 朝食が一緒だったりしたら気まずいな…。 「透くん、おはようございます♪」 「お、おはよう、ございます…」 「どうかしました?もうすぐ朝ご飯できますよ?」 「いや…夜のこと…」 「気持ちよかったですよ♪身体の相性いいみたいですね♪」 そうじゃないだろ!! それ全然重要じゃないから!! 「俺が言いたいのは、そういうことじゃなくてですね…」 「約束…詮索しないこと。もう家族だから守ってね」 「家族はあんなことしません!」 「じゃあ…家族はやめて、セフレになろうか?それでも詮索しないことは変わらないけどね」 この人はこんなことで何か満たされるのかな?
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