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下着を外された千紗が、舌による刺激で甘い声でなく。
ヘッドフォンから聞こえてくる千紗の声が僕の全身を震わせる。
『あ、彰人さんっ!』
千紗が僕の名前を呼ぶ。
ハッキリとは映らない男の姿は、もう目に入らなくなっていた。
千紗が熱くなっていく。
僕も熱くなっていく。
気付けば僕はズボンを下ろし、僕のものを刺激していた。
千紗の興奮と、千紗の声と、タイミングを合わせて、僕の身体は昇っていく。
『ねぇ、教えて。‥‥私が愛している‥‥あなたは!‥‥ずっと、‥‥私の傍に‥‥いてくれるの?』
千紗が僕に突かれながら、聞いてくる。
僕は答える。
『もちろん、いるよ。ずっと、永遠に!』
ヘッドフォンから聞こえてくる千紗の喘ぎ声が、どんどん高くなる。
僕の興奮もどんどん高くなる。
『……お願い、千紗。ずっと居させてくれ!君の心の中に!』
『あ……、彰人さん!』
千紗がもうすぐ果てる。
素早く動く僕の手の中で、僕のものも最高潮に達す。
その時。
「……ア、アキぃ!」と、千紗は最後に叫んだ。
アキ……?
僕はあることに気付いて愕然とした。
その呼び名は、千紗にとっては大塚春明のことなのだ。
まさか、まさか、まさか!
僕は人には見せられない格好のまま、ブース内で放心した。
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