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アキは私が外出すると、いつも後ろを付けてきた。
毎度買い出しに行くことが決まっている場所には、先に着いて待ち伏せしていることもあった。
私は分からなかった。
冷たい態度で私を振り、気付けられて泣かされた私が、何故、その張本人であるアキに付けまわされているのか。
だけど、私を振ったアキが私をつけまわすほど執着していることが妙に嬉しい思いもあった。
日差しが暖かい晴れた日はわざわざリビングの窓を開けて、アキに姿が見えるようにした。
アキと付き合っていた頃よく出かけた喫茶店に、わざと出かけたりした。
二人離れた場所に座っているのに、一緒に来ているような不思議な感覚。
学生時代の楽しかったことを思い出して、アキに傷付けられたあの頃の自分が救われていくような気さえした。
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