第三章

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7. 中山に教えられた病院にたどり着き、僕は大塚の病室のドアを開けた。 千紗と一緒に中に入る。 病室内に置かれたベッドには、大塚が横たわっている。 隣には中山が座っていた。 「……倒れた大塚に遭遇して助けるとか、今このタイミングで現れるとか、あなたたちって実は縁があるのかもしれないわね。 今さっき、春明の意識が戻ってきたの。またすぐ眠ってしまうかもしれないけど、話すなら、今しかないかもしれない。私、席を外すわね」 中山はそう言うと、僕と千紗を置いて、病室を出て行った。 僕と千紗は、大塚の枕元に近づく。 千紗が一度、僕の顔を見た。 僕は小さく頷いた。 それを確認した千紗は、ゆっくりと大塚の目の前に顔を出した。 虚ろな目の大塚が、千紗を捉える。 「アキ……」と千紗が声を掛ける。 「……ち、さ……。なんで君がここに?」 「……彰人さんに連れてきてもらったの」 大塚が千紗の後ろにいる僕に目を向けた。 僕は黙ったまま、大塚を見つめ返した。 大塚は倒れている間に何が起きたのかを考えているようだった。 大塚は千紗に視線を戻すと、小さくボソボソと何かを呟いた。 聞き取れなかった千紗が「アキ……、なあに?」と聞く。     
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