最終章

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 嘘つき。南が舞台に上がったとき、不安そうにこちらを見ていたくせに。 「セックスしたい」 「お、急にスイッチオン?」 「雪平さんが好き過ぎて、中に入りたい」 「えー、熱烈ぅ」  キスをした。雪平の頭の後ろに手を添えて、押し付けるようにして深く。 「ん、んぅ」  耳を舐めると、雪平はくすぐったそうに身を捩る。舌を差し入れたら、声が漏れた。 「雪平さんの孔という孔全部に入りたい」 「んん……っ、やばい人だろ」 「なんでもいい」 「お、い、南……っ」  戸惑いつつも、服を脱がせるのは協力してくれる。 「お前も脱げよ。なんで俺だけ素っ裸……おいっ、もー」  素肌に抱き着いて、胸の突起を吸う。 「赤ちゃんみたいだなー。甘えんぼ南。そこ孔じゃねーぞ」 「……そうですね」  吸って軽く噛んで、濃い赤色になったことに満足して、舌を際どいところにすべらせる。性急に下っていく舌に、雪平は苦笑する。 「なんでそんな必死になってんだよ、南ちゃん」 「なんででしょう……」 「んぁっ」  性器の先を口に含む。それから、先端の小さな孔に舌を差し入れると、びくっと腰が跳ねた。
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