最終章

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「つーか、お前先弄りすぎ。ひりひりすんだけど! あー、拡張とかし始めたらどうしよこの子」 「……拡張とかできるんですか?」 「やめろ。痛いのはごめんだからな」 「痛いならやらないです」 「そうしろ。そんなに俺に入りたいなら、ここがあるんだから」  雪平が後孔に指を入れる。  南はごくりと唾を飲み込んだ。枕元の引き出しからローションとゴムを取り出す。ローションを雪平の下腹部に垂らして、熱が治まった性器に絡ませる。ローションのぬめりをかりて擦ると、また勃起し始める。また舐めたくなるけど、それより期待するようにひくつく後孔に視線を奪われる。そっと人差し指を挿れると、中の粘膜がぴったり張り付いてきて気持ちいい。 「あったかい」 「んん……」 「動かします」  前立腺を探して突くと、切ない声が上がる。この声も好きだ。初めてのときより、痛くなさそうで安心する。 「あんっ、あ、あ」  指を増やしても気づいていないようだ。熱に浮かされたように喘ぐ。  長い髪が乱れるのが色っぽくて奇麗。 「みなみ、欲しい……っ」  本当は、もっと解したほうがいいのかもしれない。だけど、もう。  急いで服を脱いで、ゆっくり挿入していく。雪平の眉間の皺は深い。 「……一度抜きますか?」  雪平は首を振る。そして、にっと笑う。 「い、言ったろ? お前のは大きくて、きつくて気持ちいいんだって。大丈夫、すぐ南のかたちに慣れるから」  雪平が腕を伸ばす。それに吸い込まれるように上体を倒して、ぐっと奥まで進めた。
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