特別な日はいつ?

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「どうしても、莉乃を小豆島に連れてきたかった」 「ああ、あの約束?覚えていてくれたの?」 まだ付き合う前に、一緒にみた雑誌の小豆島と淡路島の特集。それにいつか一緒に行きたいね。 そう言った莉乃の言葉を思い出した。 「そのために必死に仕事をしてたら、いつもみたいにどんどんアイデアが湧いて……本当にごめん」 泣きそうになっていった俺に、莉乃はそっと俺の頬に手を触れた。 「ありがとう。その気持ちだけで嬉しいよ」 チュッとキスをされて俺は、もう一度莉乃を抱きしめた。 「ねえ、誠?私にとって特別な日はね、どんなプレゼントをもらう事でもなくて、誠と過ごす普通の日々だよ?それを覚えておいて」 莉乃の言葉に、心が温かくなる。 「ありがとう。莉乃好きだよ」 そう伝えて俺は莉乃に、微笑んだ。 でも、来週は一緒に旅行に行こう。 それはまた別の日の、特別な日のお話。
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