同居
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大学を卒業して、私は普通の企業の事務職に就職した。 彼の姿は、徐々に徐々に日常の中へと消えていく。 あの優しい微笑みも、時折寂しそうに伏せられた睫毛も、ごつごつした男性らしいあの手も。 そして――彼が大好きだったホットミルクも。 彼との思い出は、卒業から一年が経つ頃には全て消え去った。 奇妙な同棲生活は、終止符を打ったのである。 彼だけを残したまま。
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