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いつまで経っても出てこない彼に腹が立ち、勢いよく扉を開けて部屋に入った。
そこには、ベッドの上で横になる彼の姿があった。
「ちょっといい?」
彼はどろっとした目で、私を見つめる。
私は近くの椅子に座る。
「部屋に閉じこもって、何をしてるの」
なんでもないさと呟いて、私から視線を外す。
「仕事にも行かないで、私がどれだけ頑張ってると思っているの」
私の言葉を聞いて、彼は上体を起こし、私に近寄る。
「君には黙っていたけどね。僕はもう……」
その時、電話が鳴った。
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