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「申し訳ないです。お父様。」
「えっ、なんで、あやめちゃんが…。というか、どうしてあやめちゃんが?」混乱しているお父様。
私のお手伝いのおかげで、嶋田家の夕食食材は無惨な姿に変わってゴミ箱に逝ってしまったのだ。
さらに、半分近くの食器も、粉々に砕けちってゴミ箱の住人に。
「まぁ、こんなこともあるよ。1週間いるんだろ?六花や、唯に教えてもらえばよいよ。宜しくな。あやめちゃん。」こんなどうしようもない私に、優しく慰めてくれるお父様。
「うわぁーん。ありがとうございます。お父様。」
私はお父様に抱きついた。なんて優しいお父様なんだろう。家の父親とは雲泥の差ね。
みんなでお寿司を食べたあと、お母様は片付けをしている。私は当然仲間にはいれてもらえなかった。
「さて、ゆい。洗いざらい話してもらおうか。」
テレビをみていた唯ちゃんはビクッとなり、真っ青に。
「裏部屋でなにやってたんだ?」
「…。ごめんなさい。」唯ちゃんは涙をためて謝る。
「嶋田くん、もういいじゃないですか。」そんな唯ちゃんを見て私はかばう。
「ダメだ、あそこは教師不介入な場所なんだ。そこに教師を入れた罪は重い。話せ。」初めて聞く裕ちゃんの重い言葉。唯ちゃんは観念した。
「このバカたれが!」裕ちゃんのぞうきんが唯ちゃんに炸裂する。「いたぁーい。兄ちゃんごめんなさぁい。」目に涙一杯な唯ちゃん。
椿とイチャイチャしたくなった唯ちゃん。誰も来ない場所と裏部屋に。たまたま入っていく所を見られたふたり。イチャイチャしているところを発見されたらしいのだ。
ちょうど放課後に処分しようとしていた灰皿も発見されてしまったのだ。
「お前達の交際には反対はしないが、もっと自重しろ。」裕ちゃんのお説教に震える唯ちゃん。
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